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心臓の獣医師

Author:心臓の獣医師
「心臓病の愛犬と楽しく暮らすブログ」へようこそ!
管理人は犬猫の心臓病を診ている獣医師です。

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心臓病を早期発見するには? 2

・心臓病の早期診断には検査が大事!
・特に超音波検査(エコー)は有効!

というお話しをしてきました。


確かに、ここ10~20年の超音波装置の性能のパワーアップはめざましく、

「心臓病をしっかり診断するなら超音波検査は必須」

と言っても言い過ぎではないくらいのところにまで来ました。



「出来るだけ早期に心臓病を見つけたい」

と思われるのであれば、おすすめです。




ただし、以下の点は獣医師・動物看護士でないと分かりづらいところです。

知っていると知らないでは差が出ますので、お伝えしておきます。



■超音波検査の装置の性能はピンキリ

心臓をしっかり診たいのであれば、

「カラードップラー」という機能が付いている装置がどうか?

が極めて重要です。

カラードップラーとは、簡単に言うと、血液の流れが色で見える機能です。
これで血液の逆流などをチェックします。

これがあった方が当然、良いです。

さらに言うと、カラードップラー機能が付いている機種の中でも性能の差が激しいです。

僕は仕事柄、いくつかの超音波装置を使っていますので分かるのですが、
やっぱり高い機械はいいです。
見え方が全然違います。

ただし、機械の性能が上がるにつれて、お値段も跳ね上がっていきます。
どんな病院でも簡単に買えるものではありません。

同じ超音波検査でも、値段が違う背景にはこういう事情もあります。


■超音波検査には技術が必要

あまり一般に知られていない事かもしれませんが、
獣医師は大学を出た時点では、なかなか診察が出来ません。

かなりの量の知識は詰め込んで卒業してくるのですが、
それでも現場レベルでは通用しません。

現場で鍛えられながら、成長してくるんですね。


超音波検査も同様です。
獣医さんだからやれるという訳ではありません。

ですから、立派な装置はあるけれど、検査出来る人がいない…というような病院もあります。
一応検査をしているけど、おそるおそる…という病院も知っています。

でも、これは仕方が無い部分もあります。

ふつう、獣医さんは全ての病気を診なければなりません。
やらなければいけない範囲が膨大過ぎて、超音波検査だけには時間が割けません。

僕は心臓が専門ですから、超音波検査は日常的にやっていますが、
逆にほとんどの獣医さんがこなせる事はまるで出来なかったりします。

僕も何年かは町の獣医さんとして働いていましたので分かりますが、
全ての分野をやるのは極めて大変です。

ほとんどの先生方は町の獣医さんとして、全ての分野を頑張られています。
それは物凄い事ですし、本当に頭が下がります。


■超音波検査だけで全てをカバーできる訳ではない

超音波検査も万能ではありません。

他の検査と組み合わせる事によって力を発揮しますし、
場合によっては他の検査を優先させた方が良い場合も多々あります。

心臓病の早期診断という事に限る、のであればかなり有効ですが…。





という感じです。



まとめますと、「心臓病を早期発見する」のが目的であれば、

・定期検査が一番有効
・中でも超音波検査はオススメ
・ただし、超音波検査の質も大事です


となります。


ご参考になりましたでしょうか?
何かご不明な点があればご質問下さいね。
 

心臓病を早期発見するには?

●ご質問

はじめまして。
初めてカキコミさせていただきます。
現在Mダックスと生活しています。
小さい頃、目の手術(チェリーアイ)をしましたが、以後問題なく生活していますが、「心臓病」の早期発見はやはり定期的な健康診断しかありませんか?

しぐさや予兆などあるようでしたらご教授ください。
また心臓病に掛かりやすい年齢なども教えていただけると幸いです。

●回答

ご質問ありがとうございます。


心臓病の早期発見に関してですが、基本的にはやはり検査が一番です。


なぜなら、

多くの心臓病は初期にほとんど症状が無いから


です。



例として、犬に一番発生が多い僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)でお話します。


僧帽弁閉鎖不全症は、

僧帽弁がどんどん元の状態から変化してしまい、
 ↓
変化した結果、きちんと働けなくなって、
 ↓
本来一方通行のはずの血液が逆流してしまう

という病気です。



この病気の進行していく過程を追いつつ考えてみると、



■僧帽弁閉鎖不全症で、一番最初に分かる事は何か?

 それは僧帽弁の変化です。

 これは正直、超音波検査でないと分かりません。

 ↓

■僧帽弁の変化が進むと、そのうち血液の逆流が起こり始めます。

 この逆流を初期から捉えるのに一番有効なのは、またも超音波検査です。

 血液の逆流があれば聴診によって雑音が分かる場合もありますが、
 初期の小さな逆流では、まだ音も小さく、聞こえにくい場合も多いです。
 (でも経験豊富な先生の場合、この聴診の感度が高かったりします)

 ↓

■その後、血液の逆流が多くなってくると色々な事が起こってきます。

 雑音が大きくなるので聴診でも良く分かりますし、
 心臓が大きくなるので心電図レントゲン検査でも異常が見つかりますし、
 もちろん超音波検査でも血液の逆流が良く分かります。

 程度によっては、咳などの症状も出始めます。
 自宅で見ていて気がつくのは、大抵このレベルになってからです。
 


といった感じになります。




「なんだ、結局、超音波検査が一番か」

と思われるかもしれません。

確かに超音波検査はとても有効なのですが、注意点があります。


それは、

・超音波検査の装置の性能はピンキリ

・超音波検査には技術が必要

・超音波検査だけで全てをカバーできる訳ではない

という点です。

続きます。
 

安静の大切さ 7

■前回までのあらすじ■

心臓が病気になった!
 ↓
心臓の効率が落ちる
 ↓
いつもより頑張って血液を送り出す量を維持!
 ↓
無理がたたる事により、心臓自体は弱っていく…
 ↓
心不全(しんふぜん)





と言う訳で、心臓が悪くなっていく過程においては、


心臓の頑張りがむしろ悪影響


という一面があります。



そのため、ほとんどの心臓病の治療においては、


いかに心臓に頑張らせないか


がテーマであると言っても過言ではありません。



その、
いかに心臓を頑張らせないかという戦略の一つに、「安静」がある訳ですね。


だ・か・ら、安静は大事なのです。



心臓病の時にもらうお薬の多くも、心臓に頑張らせないようにするお薬です。

放っておいたら勝手に頑張る心臓に対して、

「まあ、そんなに頑張らずに気楽に行こうよ」

とブレーキをかけるイメージです。



ですから、安静にするというのは天然の心臓病のお薬とも言えますし、
心臓病のお薬は、ついつい興奮しちゃう子でも心臓を休めてあげられる方法だとも言えます。



僕は現在心臓病を専門としていますが、いいなと思うところは他の分野に比べて
比較的身体に優しい薬が多いという点です。

例えばきっと皆さんがもらっている、
ACE阻害薬(例 エナカルド、フォルテコール、バソトップ、エースワーカーetc)
というお薬でしたら、間違って10倍の量を飲ませてしまってもほぼ平気です。


心臓って聞いただけで「うわあ恐ろしい!」みたいな反応を示す人は少なくないですが、
治療は結構マイルドにやっていたりします。


それでは、安静の大事さをお伝えしたところで、
次回からは具体的にどうやって安静にさせるのか?に進みます。
 

しゃっくりは心臓病に関係あるの?

●ご質問

生後100日で心肥大によって亡くなってしまった私の子(シーズー)はしゃっくりをよくしていたんです。それは関係あるんでしょうか?
あれから3ヶ月…それがずっとずっと気になっています…。


●回答

管理人の伊藤です。
ご質問ありがとうございます。


しゃっくりが心臓病と関係があるのか?とのご質問ですが、

僕の知る限りでは、明確な関係性は分かりません。



本当に生後100日のあたりで心臓病が原因で亡くなられるようなレベルであれば、

・咳
・呼吸困難
・動きがにぶい
・元気がない(=寝てばかりなど)
・食欲がない
・成長が遅い

などの症状が見られる方が一般的です。


ただ、

しゃっくりとおっしゃられている動作が、他の動作だった

という可能性はあるかもしれません。



まさか、3ヶ月程度で愛犬とのお別れがあるなどとは予想もしていなかったでしょうから、
飼い主としてのお気持ちは察するに余りあります。
ショックを受けられて、当然だと思います。

生後3ヶ月で亡くなるほど心臓が大きくなっていたのであれば、
生まれつきの心臓の奇形があったと考えるのが一番妥当です。

もちろん程度の問題はありますが、
プロでなければそれに事前に気がつくのは難しいと思います。



僕は、個人的には、愛犬の幸せは生きた時間の長さによるとは考えていません。
愛犬にも、飼い主さんの気持ちはきっと伝わっていると思います。


場合が場合ですから、もう少し時間が必要なのかもしれませんが、
愛犬のためにも、その3ヶ月は愛犬にとっても意味があったし、幸せな事も多かったと考えられてみるのはいかがでしょうか?


以上です。
何か不明な点がありましたらお聞き下さいね。


 

心肥大と拡張型心筋症は違う病気なのですか?

●ご質問

現在、4歳半の♂シーズーを飼っています。

2歳になってすぐに、日に10回程度、呼吸困難?になり、
突然息を吸ったまま苦しみ身体を痙攣させるようになりました。

2日ほど様子を見ましたが、治まらないので掛かり付けの病院へ行きました。
すると聴診器を当てて心臓に異常があることが判明しました。
その時の心拍は52で、血液検査では異常は見られませんでした。
心電図をかけた結果、心電図の波形が非常におかしいという事で、翌日に獣医大学に
先生御自身が連れて行って検査をしてくださいました。
精密な心電図の他に、心臓エコーも調べて下さったようです。


結果は『拡張型心筋症』でした。


現代医学では治る見込みはなく心臓移植もできず、
できるだけ心臓肥大するのを遅らせるしか方法はないと言われました。


現在の治療として、

・数種類の飲み薬・サプリメント・ヒルズの療養食・運動・興奮をなるべく控える、
・診察は2週間ごととし異変があった場合は即日診察を受ける…

といったものです。


お陰様で、現在は心拍75~85を維持し、お散歩も日に1回10分だったのが20分行けるようになりました。

発症した当時、私が『何歳まで生きれますか?』と尋ねたら、
『個人差があるので何とも言えないが、5歳まで生きれれば良いと覚悟して残りの日々を悔いの無いように過ごして下さい…。』と言われました。

私は、自分から無理やり尋ねたにもかかわらず、その言葉を耳にした途端その場で泣き崩れてしまいました…。
先生は、嫌な顔一つせず私に診察台横にあったティッシュをくれて
『これはあくまでも最悪の場合です。これから少しでも長生き出来る様に一緒に頑張っていきましょう…。』
と、優しく言って下さいました。

あれから2年半…。今年の夏で5歳の誕生日を迎えます。

一時は、具合が悪く大好きなお散歩にも行けず、
せめて歩けなくても外の空気を吸って大好きな風景を見せてあげようと、ディスカウントショップでベビーカーを購入し、赤ちゃんみたいにベビーカーに乗せてお散歩してた時もあります。

あの時を思えば今、自分の足で歩き遊び呼吸も出来てる事に心から喜びを感じています。
出来る事なら、この幸せな生活が一日でも長く続きます様に願っています。

『拡張型心筋症』も『』心臓肥大』も心臓が肥大する病と聞いていますが、この病気の違いは何なのでしょうか?


拡張型心筋症の方が珍しい病と聞きましたが…。
どうか、この違いをお教え頂ければ有難いのですが…宜しくお願いします。



●回答

はじめまして。
管理人の伊藤です。

大変な経験をされましたね。
当時どれだけショックだったか伝わってくる気がします。


さて、ご質問の拡張型心筋症と心臓肥大についてですが、厳密には違うものです。


拡張型心筋症
心臓の筋肉が駄目になって、結果としてパンパンに膨らんでしまう(=拡張)病気


心臓肥大
心臓の筋肉が分厚くなった状態


を指します。




と言っても分かりにくいかと思いますので、


水風船


を想像して下さい。


お祭りの時に売っている、中に水の入ったアレです。

心臓は血液の入った袋のような形をしています。

水風船で言ったら、風船部分が心臓、水が血液にあたります。


心臓の拡張というのは、水風船に水を沢山入れてパンパンになった状態です。


心臓の肥大というのは、水風船自体が分厚くなっている状態です。



という感じです。


診断・治療する獣医師にとっては大事な区別なのですが、
飼い主さんからすると細かくて難しいですので、混乱させないように、


 心臓が大きくなる事 = 心肥大


と簡略化してお話しされる獣医さんが多いようです。




文字だけの説明で上手く伝えられたか微妙ですが、ご理解頂けましたでしょうか?
ご不明の点はまたご質問下さい。


状態が落ち着いてきているようで良かったです。
お気持ちはその子にもきっと伝わっていると思います。
どうぞお大事にして下さい。
 
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